色々な“ハラスメント”を紹介いたします

2022年6月21日(火)

色々な“ハラスメント”を紹介いたします

セクハラ、パワハラ、モラハラなど今の世の中色々なハラスメントが存在していますが皆さまはこのハラスメントの意味をご存じですか?
一般的には “ハラスメント=嫌がらせ” と定義づけられています。性的な嫌がらせ「セクハラ」、力や権力による嫌がらせ「パワハラ」などですね。
今回は様々に派生したハラスメントについて紹介します。

  • セクハラ・・・いわずと知れたハラスメントの先駆けであり、いまだ代表的なハラスメントです。今から30年以上前の平成元年(1989年)に日本で初めて裁判が起こり流行語にもなりました。
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  • パワハラ・・・こちらは平成13年(2001年)に登場した言葉と言われています。セクハラから10年以上も経っていたのですね。
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  • スメハラ・・・スメル=“匂い”のハラスメント。口臭、体臭のほか香水や柔軟剤、お昼ごはんも対象になりえます。
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  • マタハラ・・・マタニティー=妊娠、出産に関するハラスメントです。労働基準法にも定めがある女性の正当な権利として妊娠中や出産後の労働制限。しかし1人の労働制限によってその分周りの負担が増える、そのイライラが妊婦に嫌がらせをすると言われています。助成金の活用などで対応できることもあります。
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  • モラハラ・・・モラル=道徳、倫理のこと。転じて精神的なダメージを与える嫌がらせといった意味合いで使われています。有名アーティストの騒ぎで広く知れ渡りました。いわゆる大人のいじめですね。
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  • アルハラ・・・アルコール=酒。酒にまつわるハラスメントのこと。一気飲みの強制、下戸の人に対しての飲酒強制など。今ではあまり見かけなくなった感じですね。
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  • エアハラ・・・エアー=空気、空調。エアコン(空調)に関する嫌がらせ。男性、女性、室内業務、外周り業務の違いなどで生じるハラスメント。なかなか難しい問題ですが悪意を持って行うと立派なハラスメントになりますね。
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  • カスハラ・・・カスタマー=顧客、消費者、利用者のこと。このカスタマー達が企業やお店に対して理不尽なクレームなどを行う嫌がらせ。パワハラの派生ともいえます。
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  • リモハラ・・・リモート=複数の対象が離れている状態のこと。昨今のリモートワークから発生したハラスメント。カメラに映った背景などから居場所を特定したり、異性の情報を得たり、まさに現代的ハラスメントですね。
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  • ヌーハラ・・・ヌー=ヌードルをすする音の略。いわゆる“音”に対してのハラスメント。コロナ禍による会話禁止などでより一層音に対して敏感になってしまいますね。

以上10種類のハラスメントについて紹介しました。
しかし令和のこの時代およそ50種類のハラスメントが定義付けられています。
全体的にいえることですが、このハラスメント、会社が放置してしまうと安全配慮義務違反、性別を理由とする差別の禁止違反、不法行為責任、男女雇用機会均等法の違反、使用者責任、職場環境調整義務違反など労働基準法、民法などの色々な法律に違反する可能性があります。更には貴重な人材の流失などにもつながり・・・、怖いですね。
また2022年4月からは中小企業でもパワハラ防止法の措置が義務になっています。
既に義務化は始まっていますが、何をどうしたらよいかわからず放置していませんか?
まずは雇用労働相談センターのセミナーに参加したり、相談してみるのがよいですね。



特定社会保険労務士 正門 泰樹(正門社労士事務所)
仙台市雇用労働相談センター相談員

モットーは“話をよく聞くこと”これなくして問題解決はありえない、と考えています。
また助成金業務も積極的に行っています。

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